レイトショーになってる『ガール・ピクチャー』をもう一回観に行こうかなと思って、シネリーブルのサイトで時間を確認していたら、とても気になる映画が上映中だったので、それを観に行くことにした。
タイトルは『レッド・ロケット』。落ちぶれたポルノ俳優が一発逆転を狙うサクセスストーリー的な？ と思って観たら、同情できるところが1ミクロンも無い清々しいほどのクズ男が主人公だった。
クズなのに一度は成功した輝きの残り滓がまだ人を惹きつけるのか、言いなりになって罪をひとりで被ってしまう隣人や、この男とならテキサスの田舎を飛び出してポルノスターになっても良いと17歳で人生を賭けてしまう少女が出てきて、もうなんだ……主人公はかなりの胸糞なんだけど、面白い映画だった。
どうしたって主人公に好意的にはなれないので、家を追い出させるところはスカっとしたし、あの先ふたりでLAに戻ったとして、成功するのは少女だけで、主人公は捨てられて結局またテキサスに帰ってくるといいと思った。
登場人物はまともじゃない人間だらけで、主人公は特に応援できない人物で、だけど彼らの住む街の風景はなんだかとても美しくて、一体なんて映画なんだよ……。
