H E L M I

わたしの日々のこと

猫を飼いたい。

猫を飼いたいと思ったことは、100万回くらいある。何かの拍子に猫を見るたび、猫可愛い猫飼いたいと思っている。でも飼わない。飼えない。

昨年、一昨年、一昨昨日と、友達が猫を飼い始めた。昨年は、地域猫のような感じで近所に居着いていたノラ猫の具合が悪くなり、看取った友達が。一昨年は、自分が生まれた時から家にいた老猫を亡くした娘が欲しがった友達が。一昨昨日は、夫の親友が生後数日の捨て猫を段ボールで拾ってきたという友達が。

どの猫にもまだ会えていないが、写真を見る限りみんなすごく可愛い。飼い始めたのがどんな理由であれ、とても羨ましい。でも、わたしには飼えない。

姉の家にも猫がいる。姉が家を空けるときには、代わりに餌を与えトイレの掃除をしてきたので、猫の方もわたしのことはよく来る餌をくれる人、くらいには認識してくれている。一時期は3匹いた猫達も、昨年推定18歳の猫を見送ったので、今は2匹。その2匹ももう10歳になる。

わたしに猫が飼えない理由は、はっきり言ってお金だ。万が一に備えて保険に加入できるとしても、猫だって食べるし、人間がトイレットペーパーを使うように猫には猫砂がいる。電気代が上がると言われても、猫がいたら暖房器具のスイッチを入れるのを躊躇ってはいられない。

愛せるとは思う。今だって姉の猫達をめちゃくちゃ愛している。友達は、飼い始めたら出て行くお金は仕方ないし、電気代に関してはもう感覚がバグっていると言う。それを補って余りあるほどのものを、きっと猫は与えてくれる。でも、もし自分の飼い猫が重篤な病気になったとして、自分のことを差し置いて猫に尽くせるだろうか。

そんなことを考えてしまうわたしは、だから猫が飼えないし、飼わない。だけど、野良猫を見たとき、猫の死体を偶然見てしまったとき、本当に心が痛む。申し訳なく思う。もっと楽観的になれれば良いのだろうけれど、多分一生猫を飼えないままなんだろうと思う。