H E L M I

わたしの日々のこと

『お誕生会クロニクル』。

昨日、図書館でたくさん本を借りてきたので、今日はちょっと散歩して、あとはひたすら読書。まずは古内一絵『お誕生会クロニクル』。

『マカン・マラン』ではシャールが悩める仔羊たちに美味しいお夜食を振る舞ってくれるけど、この本にはシャールはいない。自分で考えて自分で気づいて、自分を養いながら成長していく。

なかなかにリアリティあるしんどい世界にみんな生きていて、それぞれの置かれた状況や、主人公だけじゃなく登場人物ひとりひとりに共感できたり痛いところを突かれた気になる。全員他人なのに、全員自分みたいな。

とにかく、ものすごく救われる。だからと言って全てを許せるわけではないけれど。でも、物語にグッときて涙を浮かべる瞬間に、自分にも人の心があると安心できる。だから、このひとの描く世界に触れたいと思わせるのかも。