H E L M I

わたしの日々のこと

もの盗るひとに呪いをかける。

あんまり認めたくないけど、他人のものを盗むことに躊躇のないひとがいる。コンビニの傘置き場にあるビニール傘とか、鍵を掛け忘れた自転車とか。雨が降ってて、自分が濡れたくないっていう理由で、平気で盗むひとがいる。姉は、玄関の前に停めていた自転車を、雨の日に盗まれた。こっそり返しに来てくれないか期待したけど、帰ってこなかった。

わたしが盗まれたものの中で思い出すのは、ハンカチ、自転車、化粧ポーチの3つだ。ハンカチは幼稚園のころ。名前も書いてあったのに、同じクラスの子に盗まれた。めちゃくちゃ泣いたけど、返してくれなかった。

自転車は20代のころ。鍵をかけ忘れた自転車が駐輪場から消えていた。後日、駐輪場で鍵のかかった自分の自転車を見つけたときは、超絶驚いた。盗んだ自転車に鍵かけて、なに大切にしてるんだ。ふざけんな。

化粧ポーチはベッツィ・ジョンソンのかわいいやつ。職場の同僚が辞めるとき、お世話になりましたとプレゼントしてくれたもの。トイレに置き忘れて、取りに戻ったらなくなっていた。

ひとのものを盗ることに躊躇がないひと、ほんとイカれてると思う。化粧ポーチは本当に悲しかった。自分で買ったものじゃなく、プレゼントとして貰ったものだったから、悲しいだけじゃなく申し訳ない気持ちになって、しばらくはトイレに行くたび、このフロアには盗人がいるんだと思い出して、気分が悪かった。

使いはじめてから、あっと言う間に盗まれたから、デザインが思い出せないのが本当に悔しい。もし同じものがフリマアプリに出ていても気づけないのが悔しい。わたしは、ひとのものを平気で盗るひとには、絶対に赤信号にひっかかる呪いをかけたい。