寒くなった。地球温暖化のせいか毎年10月くらいまで暑く、「涼しくなった」から「寒くなった」のインターバルがめちゃくちゃ短くなった気がする。
寒くなったな、と思う、これくらいの気候がいちばん好きだ。昼が短くなって、洗濯物の乾きが悪くなるのが憂鬱だけど、夏か冬かと問われたら、そりゃあもう断然冬の方が好きだ。
夏の良いところなんて、「洗濯物がよく乾く」くらいしか思いつかない。汗で自分が臭いと感じるのも不快だし、近年は暑さにも弱くなったのか、外に居過ぎると頭痛がすることもある。だから、音楽好きだけど夏フェスにも行ったことがない。
わたしの住んでいるところは、ほぼ雪が降らない。雪の予報が出ていてもせいぜいが視界を白いものが散らつくくらいで、そんな日はただただ寒いだけだ。昔、仲良くしていた青森県在住のひとが、わたしの送った写真を見て「雪が積もっていない方が寒そうに見える」と言っていた。確かに雪の白が太陽の光を反射させている光景からは、あまり冷気を感じない。
冬の良いところ、好きなところはあるかと問われたら？ と考えてみたけれど、これだ！ という理由がすぐに思いつかなかった。朝起きた時にあまり布団が乱れてないこと、グラコロが食べられること、八朔が美味しいこと……。
結局、いちばん好きなのは「寒いな」と感じる時の、空気かもしれない。それと、雪が降るかもしれない、とわくわくすること。ポエムと子供が混じったような、そんな理由で夏より冬が好きなんだと思う。
